職歴


 

  • 1981年 4月  富士通株式会社 情報通信部門 入社
  • 1981年 4月~ 電子交換機事業部ハードウェア部
  • 1984年12月~ 複合交換機事業部 第一開発部
  •  ・ NTT横須賀通信研究所とINSを共同開発
  •     三鷹地区でのINSトライアル、筑波万博出展
  •  ・ 世界初の統合サービスディジタル網(ISDN)の開発
  •     ISDNインタフェースLSI(SIU,SITE)と端末ソフトと通信プロトコルの開発
  •     ISDN端末のAsia Telecom'85出展、ISDN端末のシンガポール納入と実運用
  •    関連特許 国内特許 海外特許
  •    関連論文 電子通信学会『ISDNベーシックユーザ網インタフェースにおけるディジタル電話機の試作』 PDF
  •  ・ 情報通信の標準化の審議委員、国内と海外の標準化会議へ参加と審議
  •     情報通信技術委員会(TTC)、国際電信電話諮問委員会(CCITT:現ITU-T)
  • 1991年12月~ ビジネス通信事業本部 複合交換機事業部 第二開発部
  •  ・ マルチメディア端末の開発と米国情報スーパーハイウェイ構想への参加
  •     ナイネックス、ベルサウス、USウェスト、サウスウェスタンベルなど米大手通信各社の受注を独占
  •  ・ 高速セル通信(ATM:Asynchronous Transfer Mode)の大規模LSI開発
  •  ・ ATM交換機FETEX-150における広帯域マルチメディアシステムS-MUXの開発
  •                       (S-MUX:Service Multiplexer)
  •    関連特許 国内特許 海外特許
  •    関連論文 電子情報通信学会『ATM画像データ伝送装置の開発 』 PDF
  •    関連論文 情報処理学会『ノースカロライナ州のATMネットワーク』
  • 1998年 4月~ 統合通信システム事業部 第二ハード部 プロジェクト課長
  •  ・ 情報通信システムの開発
  • 1999年 6月~ ネットワーク事業本部第一開発統括部 プロジェクト課長
  •  ・ テラビットルータの開発
  • 2001年 4月~ 神田外語大学 国際コミュニケーション学科 助教授
  • 2007年 4月~ 神田外語大学 国際コミュニケーション学科 教授
  • 2012年 4月~ 神田外語大学 コミュニケーション研究分野長

 

理論物理学の道から情報通信技術者の道に変えた理由

 大型コンピュータを使って物性理論の研究をしている時に国産初の本格的パーソナルコンピュータのPC8001が発売された。自宅でプログラム開発にはまり、ゲームソフト、英和辞書などを趣味で作っていた。試しに物性理論のシミュレーションにも使ってみると、大型コンピュータより遥かに遅いけど結構使える。物理学への理解力と応用力には自信があったが、新しい理論を作ることは自分にとって難しい気がしてきた。アインシュタインのようなすごい物理学者になるのは難しいだろうなと感じ始めた頃、パソコンをつなぐネットワークがないことに気がついた。身近にあるパソコンがネットワークでつながったら無限の可能性があると感じて、コンピュータとネットワークを融合した情報ネットワークを夢見て、富士通の通信部門に入社した。

 

企業でしてきたこと

 情報通信ネットワークの標準化と研究開発に関わり、日本国内はもちろんのこと、多くの国に情報通信システムを納入した。国内では情報通信技術委員会(TTC)の委員として情報通信標準化に積極的に関わり、海外では国際電信電話諮問委員会(ITU-T)の審議に積極的に関与した。国内と海外で、システム検討から、システム開発、設計仕様書、装置設計、LSI開発、プログラム設計、開発管理に至るまで、幅広い業務を担当した。また、情報通信をフル活用して、プロジェクトの立案、プロジェクトの進捗管理、業務改革を推進してきたので、ビジネスと情報技術活用に精通している。

 

 主な開発内容は、統合サービスディジタル網(ISDN)、高速固定長セル通信システム(ATM:Asynchronous Transfer Mode)、超高速広帯域情報ネットワーク、テラビットルータなどの情報通信システムである。シンガポール、UAE、アメリカなど数多くの海外出張経験を持ち、各プロジェクトにおいてプロジェクトリーダーとして、システム検討からLSIの設計開発まで担当した。1990年代にはクリントン大統領のもとで推進された米国スーパーハイウェイ構想に参加して、納入した広帯域マルチメディアシステムは全米をつなぎ、ゴア副大統領がセレモニーでも使った。

 

企業での詳細 → プロジェクトXは終わらない(エッセイ)IT時代の歩き方(無料電子書籍)

 

企業から大学に転職した理由

 情報ネットワークの普及が進み、これからの21世紀には、皆がネットを活用する情報サービスの時代が到来すると確信した。新しい時代を人に優しい時代にするために、特に情報サービスの利用者である文系学生たちが情報技術を生活とビジネスに生かして時代の主役になってほしいと考えて、情報通信技術者から文系大学教員に転職して2001年から大学で教える道を選んだ。

 

主な海外出張経験

  • 1985年 シンガポール
  •       世界初のISDNの提供と運用、Asia Telecom'85展示会発表
  • 1986年 アメリカ(サンフランシスコ、シカゴ)
  •       アメリテック社、イリノイベル社、ハンバーガー大学にて、
  •       情報通信サービスとヒューマンインターフェースの提案と討議
  • 1986年 カナダ(オタワ)
  •       ベルノーザン研究所で通信プロトコルの提案と討議
  • 1989年 アラブ首長国連邦(UAE)
  •       情報通信システムの提供と運用、GITEC'89展示会発表
  • 1990年春スイス(ジュネーブ)
  •       標準化組織(CCITT/ITU-T)でインテリジェントネットワークの提案と審議
  • 1990年秋スイス(ジュネーブ)
  •       標準化組織(CCITT/ITU-T)で通信プロトコルの提案と審議
  • 1999年 アメリカ(ニュージャージ)
  •       AT&Tベル研究所でのビジネスミーティング